地上波デジタル放送

2006年からは地方局もスタート

12月1日午前11時、東名阪で

 地上波デジタル放送が12月1日午前11時からいよいよ始まる。開始当初の放送カバーエリアは東名阪の一部限定地域のみだが、これまで政府、放送業界、機器メーカーなど各業界の協力により、予定通りの放送開始となる。日本のデジタル放送は、世界にも例のないアナログ周波数変更をしながら、HDでの放送を基本としており、世界でもその成り行きが注目されている。

11月1日から放送を開始する東名阪地域の主要局は現在最後の放送体制の確認作業に入っているが、放送機器メーカーは早くも2006年開始の地方局市場に目標を定めており、東名阪に次ぐ第二次需要に焦点を絞って動き始めている。
                 

NHKは全面的にハイビジョン放送
 地上波デジタル放送は、各局とも番組編成などの中身は異なるものの、基本的にはアナログ番組とのサイマル放送だが、NHKではほぼ全番組をHDで放送。民放は約50%をHDで、時間帯により組み込むいわゆる「まだら放送」が実施されるが、共通する基本的な課題は高精細なHDハイビジョン放送を売りにしていること。
地上デジタルの基本的な特性を要約すると・・・

 1.ハイビジョンでの高精細、ワイド画面
 2.CDレベルで、5.1chの高音質
 3.いつでも見られるニュースや気象情報など生活情報を提供するデータ放送
 4.クイズやリクエストなどの番組に参加できる双方向
 5.番組情報を画面に表示可能の電子番組ガイド
 6.生放送も字幕で見られる人にやさしい新機能

 また、2005年ごろには携帯向けやPDFなどの情報端末向けの1セグメント放送や、移動中でもハイビジョンが受信できる端末の開発も進められている。
 特にNHKはニュース番組も含めて、本局はもとより、地方局でも全面的にHDでの放送を計画しており、「日本の誇るHD(ハイビジョン)」放送の先導役となる考えで、データ放送も12月の開始からスタートする。


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